アレクサンダー・マックイーン、自らの命を…
東ロンドンの下町生まれ、お父さんはキャビー(黒キャブのタクシー運転手)という、典型的労働者階級の家庭が出自です。でも綺羅星のような才能で、若いうちからめきめきと頭角をあらわして、世界有数のトップ・デザイナーとなった彼でした。
比類ない才能に見合った名声もお金も、すべてあったのに。
最愛のお母さんを先週に亡くし、葬儀が予定されていた前日に…。お葬式に立ち会ったら、お母さんの死を認めなければいけない現実に、彼の心が耐え切れなかったのかもしれません。同性のパートナーとも市民婚をしていましたが、数年前に別れたそうで「支え」がなかった事も大きいと思います。
成功やお金ではなく、「愛する人」がいないと生きていく価値がない。その存在がなければ、お金なんて紙くず。成功も名声も無意味…。悲しみを乗り越えて、立ち直って欲しかったけれど。
今となっては、彼の魂がお母さんの傍らで安らいでいる事を、祈るしかありません。