日本語版★ナショナル・トラスト発行「ビアトリクス・ポターのヒルトップ」
先日ご紹介した「ヒルトップ・ハウス」は、彼女が湖水地方に居を移してから自宅としていたものの、地元の弁護士ウィリアム・ヒーリスと結婚してからは・・・
あちらに見える、白い家「カースル・コテージ」に住むようになりました。そして「ヒルトップ」は彼女の仕事場にしたのです。
と言っても、その距離は歩いてものの5分くらい。
ビアトリクスは夫を仕事に送り出した後、毎日「こねこのトムのおはなし」に出てくるこの門を通って「ヒルトップ」に通ってたんですよ!
何故かというと、せっかく時間をかけてヒルトップを自分の好みどおりの住まいに仕上げたので、ウィリアムがその環境に無理に馴染むよう強いるよりは、夫婦で住む場所を新しく作ることにしたから♡
なーんて書いたら「あらまぁ~アンタまるで見てきたみたいに言うじゃないの!ビアトリクスさんに直接そう聞いたわけ?」と思われるかなぁ。。。笑
だって、この本にそう書いてあるんだもの!
( ̄▽ ̄)
著者クレア・マセット女史は、ナショナル・トラストのガイドブック出版責任者。各種ガイドブックの他にも著書数冊を出版している識者なのですよ~。
その信頼できる「Beatrix Potter's Hilltop」には、日本語版もあるんだから嬉しいじゃないですか!
これ「ヒルトップ・ハウス」の離れ小屋にあるショップ↑では、一冊£5で売ってます。
(ちなみにナショナル・トラストの通販ウェブサイトではオリジナルの英語版しか見つからなかったけど、ウォーターストーンズでは通販してます。しかも50ペンス安い£4.50なんですけど~笑)
とにかく、すごーーーっく充実してて分かり易いので、超おすすめ!全50ページ・美しいオールカラー印刷のガイドブックです。
ビアトリクスの生い立ちから始まって(上の写真・右側は彼女が10歳の時に描いた、野草の花束の水彩画)、
生涯を貫いた自然派志向や芸術・研究心など、その人となりを彷彿とさせる内容になっているんですよ。
更に「ヒルトップ・ハウス」で今しがた見たばかりの部屋部屋やこの周辺の景色が、絵本の中でどんな場面で出てくるか・・・という説明も結構あって、「あ~これがアレなのか!」って感動増幅効果バッチリ★
例えばこの階段は、
ひげのサムエルが麺棒を転がしていたり、タビタお母さんが息子のトムを探していた場所で・・・。
今では「バックル・イート・ゲストハウス」となった、お花が綺麗な前庭のある家は「こねこのトムのおはなし」でパドルダックさん一行が通り過ぎた場所。
この通りを右手に折れたストウニー・レーンは、
アナ・マライヤとサムエルが走っていた道!などなど。
晩年のビアトリクスは、こう語っています。「倒れるまでーそれが早くても遅くてもー仕事を続けるのが望みです。それが役に立ち、良く出来ているならば、どんな仕事かは問いません」
ビアトリクスは遺言によって資産のほとんどをウィリアムに残し、彼の死後それらはナショナル・トラストに寄贈されました。その内容は15の農場と無数のコテージ、1600ヘクタールを超える土地、そして原稿・挿絵・描画・・・。
「一生を家の中で過ごすわけにはいきません。自ら世界に向き合わなければいけません。それを冒険だと思わなければ・・・」
卓越した才能と努力。そして溢れるような愛と、強い信念の人。
愛くるしいピーター・ラビットやジマイマさんを描いた人は、そういう女性だったのです。
ヒルトップ・ハウス
VisitBritain(日本語ウェブサイト)
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